厚生労働省から、令和3年10月末現在の「外国人雇用状況の届出状況まとめ」が公表されました。外国人雇用状況の届出制度は、労働施策総合推進法に基づき、外国人労働者の雇用管理の改善や再就職支援などを目的とし、すべての事業主に、外国人の雇入れ・離職時に、氏名、在留資格、在留期間などを確認し、厚生労働大臣(ハローワーク)へ届け出ることを義務付けるものです。
届出の対象は、事業主に雇用される外国人労働者(特別永住者、在留資格「外交」・「公用」の者を除く。)であり、今回の届出状況の数値は、令和3年10月末時点で事業主から提出のあった届出件数を集計したものです。
【届出状況のポイント】
・外国人労働者数は1,727,221人で、前年比2,893人増加し、平成19年に届出が義務化されて以降、最高を更新したが、対前年増加率は0.2%と、前年の4.0%から3.8ポイントの減少。
・外国人を雇用する事業所数は285,080か所で、前年比17,837か所増加し、届出の義務化以降、最高を更新したが、対前年増加率は6.7%と、前年の10.2%から3.5ポイントの減少。
・国籍別では、ベトナムが最も多く453,344人(外国人労働者数全体の26.2%)。次いで中国397,084人(同23.0%)、フィリピン191,083人(同11.1%)の順。
・在留資格別では、「特定活動」が65,928人で、前年比20,363人(44.7%)増加、「専門的・技術的分野の在留資格」が394,509人で、前年比34,989人(9.7%)増加などとなっている。
一方、「技能実習」は351,788人で、前年比50,568人(12.6%)減少、「資格外活動」のうち「留学」は267,594人で、前年比38,963人(12.7%)の減少。
報道では、技能実習が初めて減少したことや、外国人労働者全体の人数が過去最多となったものの0.2%の増加にとどまったことが取り上げられています。
・産業別の状況では、「製造業」が最も多く、全体の27.0%を占めており、「医療、福祉」では、外国人労働者数、外国人を雇用する事業所数ともに前年比で大幅に増加しています。外国人労働者数の対前年増加率をみると、「製造業」(-3.4%)、「卸売業、小売業」(-1.3%)などにおいてマイナスとなっています。
・派遣・請負の状況では、外国人を雇用する事業所のうち、労働者派遣・請負事業を行っている事業所数は19,226か所(事業所数全体の6.7%)となり、前年比で221か所(1.2%)増加。
労働者派遣・請負事業を行っている事業所に就労している外国人労働者は343,532人(外国人労働者数全体の19.9%)。前年比で1,353人(0.4%)増加。
詳しくは、こちらをご覧ください。
参照ホームページ[厚生労働省]
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23495.html
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