厚生労働省は、労使団体や業種別事業主団体などの経済団体に対し、職場での新型コロナウイルス感染症への感染予防と健康管理の強化などを傘下団体に周知するよう、依頼しました。併せて、新たに全国の都道府県労働局に、事業主や労働者からの相談に対応する「職場における新型コロナウイルス感染拡大防止対策相談コーナー」を設置しています。
経済団体への協力依頼は、緊急事態宣言の延長を受けて行ったもので、今回で6回目となります。今回、感染防止のため事業場で特に留意すべき事項「取組の5つのポイント」の取り組み状況の確認を事業主に働きかけること、テレワークの積極的な活用、新たに設置した相談コーナーの利用勧奨などを、傘下団体に周知するよう依頼しています。
■ 職場における新型コロナウイルス感染症対策を実施するために、まず次に示す~取組の5つのポイント~が実施できているか確認しましょう。
■ ~取組の5つのポイント~は感染防止対策の基本的事項ですので、未実施の事項がある場合には、「職場における感染防止対策の実践例」を参考に職場での対応を検討の上、実施してください。
■ 厚生労働省では、職場の実態に即した、実行可能な感染症拡大防止対策を検討していただくため「職場における新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するためのチェックリスト」を厚生労働省のホームページに掲載していますので、具体的な対策を検討する際にご活用ください。
■ 職場における感染防止対策についてご不明な点等がありましたら、都道府県労働局に設置された「職場における新型コロナウイルス感染拡大防止対策相談コーナー」にご相談ください。
■取組の5つのポイント
・テレワーク・時差出勤等を推進しています。
・体調がすぐれない人が気兼ねなく休めるルールを定め、実行できる雰囲気を作っています。
・職員間の距離確保、定期的な換気、仕切り、マスク徹底など、密にならない工夫を行っています。
・休憩所、更衣室などの“場の切り替わり”や、飲食の場など「感染リスクが高まる『5つの場面』」での対策・呼びかけを行っています。
・手洗いや手指消毒、咳エチケット、複数人が触る箇所の消毒など、感染防止のための基本的な対策を行っています。
〇テレワークの積極的な活用について
厚生労働省では、テレワーク相談センターにおける相談支援、労働時間管理の留意点等をまとめたガイドラインの周知等を行っています。
さらに、テレワークの導入にあたって必要なポイント等をわかりやすくまとめたリーフレットも作成し、周知を行っています。
こうした施策も活用いただきながら、職場や通勤での感染防止のため、テレワークを積極的に進めてください。
〇職場における感染防止対策の実践例
【体調がすぐれない人が気兼ねなく休めるルール】
・新型コロナウイルス感染者が発生した場合の対応手順の作成(製造業)
感染者が発生した場合の対応手順を定め、社内イントラネットや社内報で共有した。
[手順]
①感染リスクのある社員の自宅待機
②濃厚接触者の把握
③消毒
④関係先への通知など
・サーマルシステムの導入(社会福祉法人)
サーマルシステムを施設受付入口に設置し、検温結果が37.5℃以上の者の入場を禁止している。本システムでは、マスクの着用の検知を行い、マスクの未着用者には表示と音声で注意喚起を行う仕組みとなっている。
・密とならない工夫ITを活用した対策(建設業)
スマートフォン用無線機を導入し、社員同士や作業従事者との会話に活用。3密を避けたコミュニケーションをとるようにした。
・ITを活用した説明会の開催(その他の事業)
WEB方式と対面方式併用のハイブリッドの説明会を開催した。
対面での参加者に対しても、席の間隔を空ける、机にアクリル板を設置するなどの対策を行った。
【感染リスクが高まる「5つの場面」を避ける取り組み】
※ 職場では、特に「居場所の切り替わり」(休憩室、更衣室、喫煙室など)に注意が必要
・休憩所での対策(小売業)
休憩室の机の中央を注意喚起付き のパーテーションで区切り、座席も密とならないよう二人掛けにし、対面とならないよう斜めに配置した。
・社員食堂での対策(製造業)
社員食堂の座席レイアウトを変更し、テーブルの片側のみ使用可とした。
また、混雑緩和のために、昼休みを時差でとるようにした。
【感染防止のための基本的対策】
・入館時の手指等の消毒(宿泊業)
宿泊者と従業員の感染防止のため、ホテル入口の消毒液設置場所に、靴底の消毒のためのマットを設置した。
・複数人が触る箇所の消毒(製造業)
複数人が触る可能性がある機械のスイッチ類を定期的に消毒することを徹底した。
【その他の取り組み】
・外国人労働者への感染防止対策の周知(建設業)
建設現場に入場する外国人向け安全衛生の資料に、新型コロナウイルス感染症の注意点を外国語に翻訳したものを掲載し、周知徹底を図った。
詳しくは、こちらをご覧ください。
参照ホームページ[厚生労働省]
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