【税務】令和3年1月から順次、e-Taxが便利になります

令和3年1月から順次、e-Taxが使いやすくなるよう改修を進めています。改修内容の詳細について、①個人向け、②法人向け、③個人・法人向けに分類し、紹介します。個人利用者の方は、2次元バーコード認証等の導入により、マイナンバーカードが更に使いやすくなるとのことです。

 

①個人向け

1.2次元バーコード認証等の導入(令和3年1月より順次対応予定)

これまでパソコンでマイナンバーカードを読み取る際にはICカードリーダライタが必要でしたが、マイナンバーカードの読み取りに対応したスマートフォン(※)をICカードリーダライタの代替として利用することが可能となる予定です。

具体的には、スマートフォンにインストールした「マイナポータルAP」でパソコンに表示された2次元バーコードを読み込むことで、スマートフォンとパソコンの連携(接続)が可能となる予定です。

また、この機能を使って、マイナンバーカードの読み取りに対応していないタブレット端末についても、マイナンバーカードをご利用いただけるようになる予定です。

(※)マイナンバーカードの読み取りに対応したスマートフォンについては、公的個人認証サービスポータルサイト(https://www.jpki.go.jp/prepare/reader_writer.html)をご参照ください。

【令和3年1月利用開始】

・e-Taxソフト(SP版)

・確定申告書等作成コーナー(タブレットのみ)

【令和3年3月利用開始】

・e-Taxソフト(WEB版)

 

確定申告書等作成コーナー(タブレット)の利用イメージ

2.スマートフォン利用におけるアプリの統合(令和3年1月対応予定)

現状、スマートフォンから確定申告書等作成コーナー等でマイナンバーカード方式を利用する際、「マイナポータルAP」や「e-Taxアプリ」など複数のアプリをそれぞれインストールする必要がありますが、令和3年1月から「マイナポータルAP」のみで利用可能となる予定です。

3.住宅借入金等特別控除証明書の電子交付(令和3年1月対応予定)

令和元年分所得税確定申告において、住宅借入金等特別控除証明書の電子交付を希望した場合、または別途、交付申請書において電子交付を希望した場合は、令和2年10月下旬から順次、受付システムの通知書等一覧から住宅借入金等特別控除証明書データを取得することが可能となります。

取得したデータは、国税庁が提供する以下のソフト等に取り込むことで、所定の項目に自動転記されるようになる予定です。

また、マイナポータル連携機能を利用すると住宅借入金等特別控除証明書のほか各種控除証明書のデータについても取得することができ、取得したデータは上記同様、所定の項目に自動転記されるようになる予定です。

 

【令和2年10月下旬以降利用開始】

・年末調整控除申告書作成用ソフト

【令和3年1月利用開始】

・確定申告書等作成コーナー

 

4.振替依頼書及びダイレクト納付利用届出書の電子化(令和3年1月対応予定)

現状、振替依頼書及びダイレクト納付利用届出書については、金融機関における届出印の印鑑照合の必要性から、所轄税務署等に書面で提出することとなっていますが、令和3年1月からe-Taxによりオンラインで依頼書等の提出が可能となる予定です。

なお、本人確認等は各金融機関のサイトで実施することから、電子署名や金融機関届出印の押印は不要です。

 

5.e-Taxソフトにおける相続税の修正申告対応(令和3年1月対応予定)

相続税の申告書は、令和元年10月からe-Taxソフトによる作成・送信が可能となりましたが、令和3年1月から修正申告についても作成・送信が可能となる予定です。

 

②法人向け

電子委任状の適用拡大(令和3年5月対応予定)

現状、電子委任状を添付することで、委任を受けた者(当該法人の役員又は職員に限る。)の電子署名等によりe-Taxによる申告書等の送信が可能となっています。

これまでは利用件数が特に多い一部の手続に限って作成・添付が可能でしたが、令和3年5月から法人納税者に係る全ての手続において電子委任状(XML形式) の作成・添付が可能となる予定です。

③個人・法人向け

1.e-Tax利用環境整備(令和3年1月対応予定)

ブラウザシェアの高いGoogle Chrome及び最新のMicrosoft Edgeについて、令和3年1月から以下のソフト・コーナーにおいて推奨環境となる予定です。

 

・e-Taxソフト(WEB版)

・NISAコーナー

・FATCAコーナー

・多国籍企業情報の報告コーナー

・CRS報告コーナー

・CSVファイルチェックコーナー

 

2.法定調書の電子的提出方法の柔軟化(令和3年1月対応予定)

e-Taxソフト(WEB版)では、一部の法定調書に限って、CSVファイルを用いた法定調書データの作成・送信が可能となっています。

令和3年1月からe-Taxソフト(WEB版)で対応していない法定調書(※)についても、e-TaxソフトからCSVファイルを用いた法定調書データを作成・送信することが可能となる予定です。

※光ディスク等により提出可能な法定調書に限る。

 

3.委任関係の登録拡大とメッセージ共有(令和3年5月対応予定)

これまで個人利用者に限ってご利用いただけた関与税理士との「委任関係の登録」機能を、令和3年5月から法人利用者へも拡大する予定です。

登録後、利用者が自己のメッセージボックスに格納された受信通知等を関与税理士と「共有」(関与税理士への閲覧許可設定)することで、利用者・関与税理士のどちらからでも「共有」された受信通知等の閲覧が可能となる予定です。

 

 

詳しくは、こちらをご覧ください。

 

参照ホームページ[e-Tax]

https://www.e-tax.nta.go.jp/topics/topics_2011_verup.htm

関連記事

  1. 【経営】確定拠出年金の拠出限度額を見直し(2024年12月1日施行)

  2. 【税務】国税庁より「令和3年4月源泉所得税の改正のあらまし」が公表され…

  3. 賃上げ・処遇改善への対応におけるDCの活用

  4. 【税務】コロナの影響で事業収入が減少している中小企業者・小規模事業者の…

  5. 【税務】PDFファイルによる電子納税証明書の発行等について

  6. 【税務】令和3年度税制改正による電子帳簿等保存制度の見直しについて

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA